雨に恋した華 〜君とずっと〜
「ありがとう!俺、村上(ムラカミ)です」


優しく微笑んだ彼は、まだ入口付近に立ったままの虹ちゃん達を呼んだ。


「ちょっと、お姉ちゃんっ……!」


「イイじゃん!大勢の方が絶対に楽しいって!」


「俺も彼女に同感!」


千晶が眉をしかめると、千鶴ちゃんがあっけらかんと言い放って、すかさず村上さんが笑顔で同意した。


すぐ隣では、そんなやり取りがされていたけど…


あたしは、女の人に引っ張られながら歩いて来る虹ちゃんから、目が離せなかった。


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