雨に恋した華 〜君とずっと〜
結局、村上さんの押しに負けて残る事にしたあたしは、千晶と健一を店先まで見送りに行った。


「紫、本当に大丈夫?」


「うん。もうちょっとしたら、適当に理由付けて帰るよ」


心配そうな千晶に笑顔を向けると、彼女は眉をグッとしかめた。


「でも、虹希さんはあんな状態だし……」


「本当に大丈夫だよ。それよりさ……」


そこまで言った後、あたしは千晶の耳元で囁いた。


「さっきね、健一から電話が掛かって来たんだけど、すっごく焦ってたよ♪」


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