王子様の甘い誘惑【完】
「……もう、何なのよ!!」
しばらくすると、蓮は気持ちよさそうな寝息を立て始めた。
眠かったっていうのは、本当だったみたい。
襲われるかもっていう心配して、あたしバカみたい。
少しでも体を動かせば互いの体がぶつかってしまいそうな距離。
蓮に触れているわけじゃないのに、その体温を感じて。
蓮が隣にいるからか、それともいつもと布団が違うからか。
あたしはこの夜、なかなか寝付くことができなかった。