愛されなくても愛してる

新しいパパとママとぼく

三人で暮らすようになって

ぼくは楽しくなかった。





ママは新しいパパとばかり

お話をする。

ママは新しいパパに夢中。



ぼくは

ちっとも楽しくなかった。







ある日ぼくは

ママに気にしてほしくて

理由もないのに泣いてみた。

大きな大きな声で

泣いてみた。



ママはぼくを見て

ボソッと何か言っただけで

ぼくは物足りなかった。







次にぼくは

イタズラをしてみた。

お砂糖をザラザラと

床にこぼして

ママを困らせてみた。





そしたらママは

ぼくの方を見てくれた。





新しいパパとの

お話をやめて

ぼくの方に近づいて来た。

やっと

ぼくの方に来てくれた。







『ママッ』



ママに伸ばしたぼくの手を

ママは振り払って言った。








「…あんた、ウザい…」
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