ケーキ屋のあなた
「大丈夫じゃありません!」
彼女は怒った
俺の手を取り、立たしてくれた
店の中にあるイスに座らせてくれた
このイスは本来、ここでケーキを食べれるように置いていたイスだろう
小さい店だからイスは、4つ
机は2つあった
「約束してたから、無理してきてくれたんですか?」
あぁ、彼女は俺が気分でも悪いのに
無理して来てくれたんだと思っているんだな
可愛いな…
それに優しいな…
ちょっとしゃがんだだけで
こんなにも心配してくれるんだから
「大丈夫ですよこいつは」
伊勢崎が俺の頭を叩きながら言った
「ただ、寝不足なだけですので」
いや、昨日は早くに寝たぞ
朝も早く起きてしまったし、早寝早起きだったし
「そうですか…」
「大丈夫だよなぁ?東谷」
伊勢崎はよかったなっと言っているような顔をしていた
それに、彼女に心配をかけないよう
フォローをしてくれているんだ
本当に頼りになるよなぁ~伊勢崎は
「はい、大丈夫ですよ」
「それならいいんですが」
「すみませ~ん!!
このショートケーキ下さ~い」
「はい!少々お待ち下さい」
うわっ!珍しっ!
有河がケーキを買っているなんて
確か甘いもの嫌いなはず・・・・・