きっと好き
「………。」
な、何かを喋らないと…っ!!
私の心臓の音が2人きりの教室に響き渡っているのではないかと不安になる。
「…えっと……あ、球技大会!
男子はサッカーなんだって。サッカー得意?」
「……普通…?」
「へ、へぇー。………。」
…だめだ。
私、話そらすの下手すぎ。
どーしよ。
しばらく固まっていると
「……プッ」
神谷が肩を震わせて笑いだした。
「…え、何?」
この質問に神谷がやっと顔を上げて私を見た。
「……いや。…ひかるは優しいね。」
「???」
よくわからないけど…。
神谷に少し元気が戻ったみたい。
「…ごめんね。心配させて。
でも、もう大丈夫だから。」
そう言って笑う神谷に、やっぱり違和感を感じた。
「……本当に?神谷、最近変だよ…?」
「大丈夫っ!」
神谷は立ち上がって、いつも通り私を見下ろした。
「……でも…。」
私は神谷が悩んでいることが知りたいのに…。