きっと好き
「あ、よかった。探してたんだ。
傘、返そうと思って。ありがとうございました。」
「あぁ、どういたしまして。」
そんなやり取りをヒソヒソ話をしていた子たちが見て、また何かコソコソ話し出した。
やな感じ……。
「別に急がなくても良かったのに。」
平井君の白い歯がキラリと光る。
優しいよなぁ…
優しさがすごく心に染みます。
「別に、急いだ訳じゃないんだけど。乾いてたから。」
「そか。」
平井君が優しく微笑んだ所で
“ジョー!!何やってんだよ、先行くぞ!”
って声がした。
「あ、ごめん。部活だよね?
傘、本当にありがとう。じゃね」
「いや、うん。バイバイ。」
平井君は何かを言いたそうな顔をしたけど、結局何も言わずに教室に入って行った。