【短編】アタシは商品
「彼女いるんですかー?
いたら、アタシとご飯とか焼きもち妬いちゃうよー」
冗談めかして聞く自分。
内心ドキドキなのに…。
(どっちなんだろぉ……)
聞くのは怖かったケド、もっと惹かれてしまうのを防ぐ為にも聞いておきたかった。
――ドキドキ。
「あ~………」
彼が頭をかく。
(どっちなの……?)
「まぁ……。
2ヶ月前に別れたんですよねー……」
苦笑いをしながら言う。
その言葉に、アタシの胸はほっと撫で下ろす。
「そっそぉなんだー。」