‐ヤンデレ達と私‐

「千尋はブックカバーだけって‥なんか可哀相じゃない?八尋はブレスレットなのにさ」


「確かに‥、じゃあブックカバーと栞なんかどう?」


千尋はよく小説を呼んでるし、栞とかは沢山使って貰えるかもしれない。


「それに賛成!」


「よし、じゃあ選びに行こう」


「はーいっ」


2階のフロアに下がり本屋と雑貨屋を覗くが、栞だけ納得のいくものが見つからない。


悩みながら歩いていると、ふと視界に写った小さいアンティークショップに綺麗な栞があった。


「ねぇ、あやめ」


「なぁに?」


「この栞よくない?」


あやめは見ていなかったのか、私の指差す方をじっと見つめて顔を綻ばせる。


「めっちゃ綺麗だね、なんか高そうに見えない?」


「確かに、でもまあ普通の値段だよ?まあ栞買った事ないから、分からないけど」


「ぷっ、なにそれー適当じゃん!まあでも買っちゃおうか?」


「そうしよう」


二人で中に入り商品を手に取り、会計を済ませると店を出る。


「ラッピングもしてもらったし、これで完璧だね!」


「そうだね、あ‥今何時か分かる?」


えーっと‥と呟きながら携帯を見ると、あやめはにっこりしながら時間を伝える。


「5時ちょっと過ぎだよ、もう帰らなきゃなの?」


「あー、そうなんだ‥ごめんね?私今、色々忙しくて」


「そっか、仕方ないよね‥じゃあまた休み明けたら誕生日パーティーの段取り決めようよ」


「わかった、じゃあねー」


私が二人のプレゼントを預かり、急いで家へと向かった。



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