君のことを想いながら
クスクス笑うサキ。


「レイさんって、死神なんだよね??」


「はぁ??」


「死神なのに、私の命をとらないの??」


「………。」


俺は静かにサキの話を聞く。


俺は、お前の《不幸》をとりにきただけだったからな…。


サキは話を続ける。


「…連れていってくれてもいいんだよ??私…一人だし…それに、向こうには…お母さんもお父さんもいるからね…。」


一人…。


俺のせいで…。


「…悪いな…。」


「え…?レイさんが謝ることじゃないよ~。しんみりしてごめんね。」


サキは眉を八の字にして笑う。


「…あ。悪いって言うなら、毎日来てよ。昼でも大丈夫なんでしょ??」


「…ああ…。」


俺はその提案をすんなり受け入れた。


「あれれ??優しいんだね。じゃあ、約束だよ。来てよね。」


『悪いと思うなら…』


その言葉に…。


ああ…、
悪いと…思ってる。


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