ツインテールの呪縛



周囲を見ると、あたしの家がすぐそこにあった。


いつのまにこんなに歩いてきたんだろう。




平野、という字が彫られた石の表札をみとめると、颯太は申し訳なさそうに笑ってあたしに門の内側に入るように促した。


「ごめん、出会って3日目にするような話じゃなかったな…」


「い、いえ……」


颯太が一歩後ろに下がった。


「…じゃあ、」


ふと颯太が視線を外して__、



刹那、きゅうう、と胸が締めつけられたような気がして、悲しくて、




「っ…先輩!!」


気がついたら、呼び止めていた。




「あ、あのっ……嬉しかったです!話してくれて!」



言った直後に後悔した。


嬉しかった、って不謹慎…!?



でも、そんな不安は一気に吹っ飛ぶことになった。



「……ありがとう。」



優しく、微笑んだ颯太のおかげで。



「じゃ、またね。」




そう言って自転車にまたがると、ゆっくり漕ぎだして、すぐに角で曲がって見えなくなった。








ーーーーー
ーー
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