舞風─君をさがして─
「今回の任務はこの事件解決だ。これで遅刻したことがチャラになるんだからいいじゃないか」

「ちっともよくない!!!!つーかこれじゃ割が合わねぇよ」

「総司はどうだ?」

「僕は近藤さんの指示に従いますよ」

私はひょっとしてすごいところに足を踏み入れてしまったのではなかろうか。

「え――っと、君は……」

学園長が私の名前を知らないのも無理はない。

「雪村千鶴と申します」

「雪村君、君はどうかね?」

「私も学園長の指示に従います」

平助君は難しい顔をしている。

「平助、お前はどうする?嫌なら無理強いはせんが、その代わり、一か月間学園長室の清掃ってのが待ってるぞ。もちろんピカピカに……だ」

「清掃!?ったく冗談じゃね―ぜ!!はいはい……分かりましたよ、やればいいんでしょ、やれば」

「よし!!決まりだな、『新撰組』の出動だ!!」

しん、せん……ぐみ??

私の頭の中が混乱していたことは言うまでもない。
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