舞風─君をさがして─
「もうこんなことは止めて下さい!」
薄暗い部屋。
ここはどうやら地下室のようだ。
窓はなく出入り口は扉が一つ見えるだけ。
「雪村君、君は少々勘違いをしているようだ。長年の研究が最高のかたちで終わりを迎える。その瞬間に立ち会えるのだ。どうだね、こんなに喜ばしいことはないだろう」
「山南さん……」
両手を後ろで縛られた状態では逃げるたくても上手く逃げられない。
「それに君はただの人間ではない。鬼の血を受け継ぐ一族なんだよ。その証拠に……」
彼はナイフを私に突き付けた。
痛っ!!!!!
そのひんやり冷たい切っ先が私の左腕を切り裂いた。
しかし、
その傷口は血が滲んだかと思いきや、すぐさま跡形もなくふさがったである。
「……き、傷口が……消えた」
「ほらね、これがその証。まさに君の血こそ、我々が求めていた能力そのもの。これを研究に使うことで羅刹(吸血鬼)をより最強の鬼へと変えることができるのだよ」
「!!」
「さぁ、話はこれくらいにして……君のその血を早速、頂きましょうか」
いやっ!!!!!
平助君、沖田さん……
助けて!!!!!!
薄暗い部屋。
ここはどうやら地下室のようだ。
窓はなく出入り口は扉が一つ見えるだけ。
「雪村君、君は少々勘違いをしているようだ。長年の研究が最高のかたちで終わりを迎える。その瞬間に立ち会えるのだ。どうだね、こんなに喜ばしいことはないだろう」
「山南さん……」
両手を後ろで縛られた状態では逃げるたくても上手く逃げられない。
「それに君はただの人間ではない。鬼の血を受け継ぐ一族なんだよ。その証拠に……」
彼はナイフを私に突き付けた。
痛っ!!!!!
そのひんやり冷たい切っ先が私の左腕を切り裂いた。
しかし、
その傷口は血が滲んだかと思いきや、すぐさま跡形もなくふさがったである。
「……き、傷口が……消えた」
「ほらね、これがその証。まさに君の血こそ、我々が求めていた能力そのもの。これを研究に使うことで羅刹(吸血鬼)をより最強の鬼へと変えることができるのだよ」
「!!」
「さぁ、話はこれくらいにして……君のその血を早速、頂きましょうか」
いやっ!!!!!
平助君、沖田さん……
助けて!!!!!!