ダークエンジェル

「ああ、それとな、
カレンはあの孫たちと暮らす限り生活費が入るようになった。

これでドリーとキースも普通に暮らせる。」


「ふーん、それなら黒幕は… 
カイルを殺そうとしたのだから、
殺してもあき足らないね。

父さんもそう思うでしょ。

僕たちのカイルを殺そうとするなんて、ふざけている。」



リュウはカイルと同じような事を言っている。



「まあ、そうだが… 
カイルは太っ腹なところを見せて、
警察にも突き出さず、お構いなしにするらしいぞ。」


「そんなのだめだよ。
悪い事をしたなら、
それ相応の罰を与えなければ反省しないよ。

父さん、カイルに言ってやってよ。
カイルは優しすぎるんだよ。

優しいのは僕にだけ、あ、父さんも。だけど… 

他の人にはきちんとけじめを付けさせないと、
その人のためにもならないって。」



そんなリュウの様子に、
信秀は満足そうな笑みを浮かべている。

カイルは、
確かに自分の中にガクトの影が現れることを恐れている。

が、その気持がある限り、
カイルが本来の自分を見失う事は無いだろう、と感じた信秀、

リュウと少し話して… 快い眠りに入った。

そして、そんな父の様子に安心したリュウは、

部屋に戻って、落ち着いて机に向った。






「リュウ、中間試験、どうだった。

これからはテニスに没頭しなくてはならないから、
お前、大丈夫か。」


「大丈夫。
先輩こそ、大丈夫ですか。
受ける大学、決めましたか。」



リュウは水嶋の受験予定大学の事を思っている。

最近、水嶋がよくその話題を出していたからだ。

< 150 / 154 >

この作品をシェア

pagetop