First Love 〜俺に惚れろ〜
心の中でそう叫び、無言のまま下を向いてりょうを待った。
――しばらくするとりょうが飲み物を持って戻ってきた。
何故か笑いながら、ウキウキした様子だったので気になり
「どーしたの?」と聞ぃてみると…
「あっちに怖いって人気のおばけ屋敷見つけたから、休憩したら行こーぜ♪」
とかえってきて、体が固まった。
……ナナ、ホラー無理だもん…。
返事がなかったせいか、りょうが不思議そうな顔で見てきた。
「ナナちゃん?」
「……」
悠は「面倒くせぇ」と言っている。
「だ、だよねっ、ナナも!!」
「…お前、もしかして怖いの?」
「へ!?…そ、そんなコトないっ」
鋭い。
「余裕」と続けて言ってしまった。
…だ、だって
悠に知られたら絶対バカにされそうだし…。
今さら後悔しても遅いらしく。