First Love 〜俺に惚れろ〜
――…
「…ふーん、つまりお前、バカなのね」
「バカじゃありませんっ!!」
つくづく失礼な人だと思う。だいたい『俺目当て』って…
「…ありえない」
「あ?」
「へっ!?ぁ、いえ何でもなぃデス…っ」
咄嗟に口に手をあてる。
つい口に出てしまいましたです、はい。
「何でもねぇわけねぇだろ、何がありえないんだよ。こんな所で俺と話せて感激ってか?」
「まぁ女なんてそんなもんか」と続けられ
――プチッ
ナナの中の何かがキレた。
少しどっかの誰かさんとかぶる。
「…いつ誰があんたの事好きって言ったのよ」
「…は?」
「ッあんたなんか好きになるわけないでしょー!?絶対無理ですから!!」
あーっ、もぉ!!!!
何でこの学校はこんなに
「性格悪…っ」
顔だけしか良くない男がいるのーーっ!!?
「ぃいーーっだッ!!!!」
呆気にとられポカンとしている先輩に言うだけ言い、部室を出た。