スキトキメイテキス【BL】
慌ただしく過ぎていく時間はあっという間で。
最後の1箱がお客さんの手に渡って、店内に流れる音がBGMだけになった瞬間。
えもいわれぬ達成感に、僕は盛大な一息を吐いていた。
「十流くん、お疲れさま」
「お疲れさまです」
清水さんに肩を叩かれて気の抜けきった声で返事をすると、彼女はクスクスと笑っていた。
「本当に疲れた、って顔してるよ」
「2日連続でコレですからね……疲れない方がおかしいですよ」
清水さんは、イブだった昨日は休みだった。
ということは、彼氏とデートしていたに違いない。
だから何だと言う訳じゃないんだけど。