スキトキメイテキス【BL】
 
 ゆっくり唇が離れると、大きな手が僕の後頭部を撫でた。

 俺様水野の肩に顎を乗せる格好になり、更に強く抱き締められる。


 その腕も、温もりも、何だか心地良く感じられて。

 僕は彼の胸に横顔を預けて目を閉じた。


 トクトクと、鼓動の音が聞こえる。

 その早さに彼も緊張しているのだと分かって、思わず『ふふ』と笑い声が漏れてしまった。


「今、笑っただろ」

「俺様な水野のさんも緊張するんだな、って思って」

「誰が俺様だってんだ」


 文句を口にしつつもその声は柔らかくて。

 僕はそっと彼の背に手を回して目を閉じる。


「十流」


 呼ばれても無視していたら、無理矢理上を向かされた。

 視線がぶつかって、どちらからともなく惹かれるままに、僕らはキスをする。
 
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