同棲彼氏
秀也の家のリビングで、裸の秀也の上に乗った裸の美人の女の人がキスしてる。



・・・何で?



私はそれをただ呆然と眺(なが)めるだけだった。



2人とも私には気づいてないみたいだ。



女の人が一旦唇を話して、何か喋りだした。



「秀也・・・。さっきの秀也のセックス、凄(すご)かった」



え・・・。何・・・。



「やっぱ真莉は話しがわかんね、俺の元カノなんて付き合って2ヶ月でヤらしてくれねーし。胸デカいから期待してたのになー」

「あはっ!秀也最高って・・・」



女の人がこっちに気づいた。



不思議な顔をして秀也もあたしを見る。そして、青ざめた顔に変わった。



「誰? 秀也」



女の人が秀也に聞く。



「・・・」

「私・・・は・・・秀也の彼女・・・」

「彼女!? 秀也の彼女はあたしだけど?」



女の人の言葉に、目から大粒の涙がこぼれ落ちてきた。



「秀也・・・最低。じゃあね・・・」



私は秀也の家から飛び出した。



あとで、偶然真莉さんと再開した。



「秀也は今どうしてます?」

「知らないよ、あんな男。あのあとあたしもすぐ別れたし」



私は気づけば泣いていた。

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目が覚めた。



あたし、寝ちゃってたんだ・・・。



ずいぶん昔の夢を見た。



「優美ーっと・・・どうした?」



部屋に入ってきた真湖斗は、私の涙を見て驚いてる。



真湖斗・・・。



真湖斗は、そんな人じゃないよね・・・。
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