同棲彼氏
「優美、ごめんな?あいつ、俺の親父なんだけど今一人暮らしなの。そんで、不倫してたから母さんと離婚して、ついでに不倫相手にも捨てられたって、しょうもねぇ奴なの。それで、母さんは離婚と不倫のショックでうつ病になっちゃってんの。俺はそんな親父が許せねぇ」

「お母さんは・・・今どこに・・・」

「去年自殺した」



自殺・・・。



うつ病って恐い・・・。



「だから俺の身内は呼ばないから。呼ぶのは優美の身内と俺と優美の友だちだけだ」



真湖斗・・・。



「・・・っていうかさ!私達って一年も経ってないのに結婚って凄いねー」



私は場の雰囲気を明るくするために言った。



「そうだな・・・」



でも、一向に明るくならない。



「真湖斗、じゃあ結婚式の事決めようよ」

「・・・おぅ」

「いつにしたい?」

「三ヵ月後」

「わかった」



ということで、結婚式は五月に決まった。



「ねぇ、あと呼ぶ人なんだけど・・・」



こうして、結婚式の事は着々と決まっていった。



結婚したら・・・このラブラブさも失われるのかな?



恋愛も家族愛になっちゃうのかな?



そんなの嫌だけど、結婚しないのももっと嫌。だから・・・



「結婚しても、いつまでも恋人気分でいようね」



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