汚レ唄


そして、その背後で、キャスターの声が重なる。



『彼女の残した遺書には、
「今までの歌はすべてある人にあてた手紙だった。

いつまでたっても片思いの相手への手紙。


叶うはずのない恋だと知っていたのに、諦めることができなかった私が送るラブレターだったんです」と残されていました…──』







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四角い箱の中に映る彼女は笑顔で唄う。



『純粋に想いを伝えたい』と願いを込めて。





彼女はいない。


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     to be continue…




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