汚レ唄


「……でも、傍で支えてくれるし、守ってくれる、頼れる人。かな」



前言撤回。

俺、心臓飛び上がってます。


別に可愛い弟じゃなくていいんだ。




俺は麻緋に必要だと思われる人間でいいし、そもそも弟とかあんま言われたくねーし。

やばい。顔がにやけてきた。




「髪、ありがとね」

ご飯を食べ終えた麻緋はそういって空いた食器をもって台所へと運んでいった。

麻緋の髪を結うのは好きだ。



しっかりした髪質だから結いやすいし、傷んでもいない。

綺麗な髪。




「さってと、蒼?そろそろ行くけど?」

「……ん。行く」


俺はカバンを持って麻緋の後をついていった。





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