汚レ唄
『ガチャン』
玄関を開けると、そこは真っ暗で、誰もいないことを物語っていた。
ただただ静かで、暗くて、背筋がゾッとする。
誰もいない家。
自分だけが世界に残されたようで、怖い。
1人は嫌い。
だって怖いから。
黒が攻めてきそうで怖いから。
超マイナス思考が私を襲うから。
ジワジワ……ジワジワ………と真っ黒な闇が足下から呑み込もうとしてるようで怖い。
誰かと話してないと、黒が支配する。
それが怖い。