alternative
これで勝ち残ったのは皓と奈々。

その二人が遂に。

「!」

森の中で遭遇する。

互いに軍刀を構え、牽制し合う二人。

どちらが先に動くか。

睨み合いが続く。

そこへ。

「あっ!」

「えっ?」

皓と奈々。

二人の左胸に、赤いペイント弾が命中。

「そこまでだ」

時雨が割って入ってきて、訓練の終了を告げる。

「今回の訓練の『勝ち抜け』はラルフだな」

「えっ?えぇぇっ?」

訳がわからないうちに敗北を喫した皓が驚きの声を上げる。

「ラルフさん一体どこにいたの?」

顔の迷彩を拭き取りながら奈々も目を丸くする。

「ふふ、わからないか?」

時雨は90式歩兵強化装備の小型無線に呼びかける。

「ラルフ、姿を見せてやれ」

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