alternative
別の場所では奈々と晴が攻防を展開している。

「っ…!」

森の中を走る晴。

どこからともなく追って来る足音。

スピードでは晴の方が遥かに速い。

しかし追っ手である奈々の姿を捕捉出来ない!

(一体どこにいる?奈々のスピードなら分からない筈ないのに!)

まるで魔法の如く姿を消した奈々。

焦燥感が、晴の敏捷な動きに狂いを生じさせる。

木の幹を背に、立ち止まった晴。

その背後から。

「晴君つ~かまえたっ!」

奈々が突然現れ、軍刀を喉元にあてがった。

その顔は深緑色や枯葉色で化粧を施され、身につけている90式歩兵強化装備にも蔦を絡めたりしている。

「まともに勝負したんじゃ、晴君には敵わないからね」

実際に特殊部隊でも行われる、迷彩ペインティング。

女性ならではのメイクを利用した、奈々の勝利だった。

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