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…その頃、横須賀基地所属のAEW(早期警戒機)が、地上を侵攻する不穏な影を捉えていた。

拡大画像で確認するパイロットは、その姿を見て驚愕する。

千を超える数のAOKの群れ。

その群れが、統制の取れた軍隊のように進軍していたのだ。

まるで目的があって行軍しているかのように。

パイロットは方角から、その群れの目的地を割り出す。

彼らの狙いは簡単に読めた。

国連軍横須賀基地。

第207訓練分隊が本拠地にしている基地だった。

…AOKの五感というのは、人間よりも遥かに優れている。

嗅覚も例外ではない。

北九州で、最愛の母親を狙おうとした人間達…時雨とラルフ。

AOK達はその体臭を覚え、その微かな匂いだけを頼りにここまでやってきたのだ。

母親の命を狙うものは許さない。

誰であろうと殲滅する。

それは女王蟻を本能的に守護する、兵隊蟻のようでもあった。

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