2段ベット。
「俺、柚姫の部屋行きたいな~」
「え~今日はいつもに増して汚いよ?」
「いいのいいの!絶対汚くないから。」
亜也香達はあたしの部屋に入ったことないから知らないけど、亮一は知ってる。
そう、2段ベットのこと。
「わー、2段ベットだよ!いつ来ても懐かしく思っちゃうんだよね~」
「えへへ、そうかな?」
亮一も昔は2段ベットを使っていたらしい。
「お!俺らの写真じゃーん♪」
亮一が目に付けたのは机の上に飾ってある1枚の写真。
「あ~それ、修学旅行の時のだよね!」
「懐かしいよな。あのとき麻也大変だったよな。」
「そうそう、夜中に亜也香に会いに行こうとして先生に見つかっちゃったんだよね~。」
「俺はばれなかったけどな。」
「亮一も一緒に怒られれば良かったかもよ?」
「え~嫌だよ!」
その時あたし達の会話をインターホンの音が遮った。