スキャンダルなアイツ-プレイボーイに気に入られたのは毒舌地味子-
「ごめん、呼び止めて。
今大丈夫かな?」
言いながら私の元まで
階段を降りる伊東くん。
「え、うん……」
個別に話しかけられたのはほぼ初めてに等しくて、
内容の想像がつかない。
「じゃあとりあえず、
適当に歩く?」
提案されて、校内を2人、
適当にぶらつく。
「あー……何か、用だった?」
恐る恐る彼を見ると、
困った顔で
「稜佑と、何かあった?」
と聞かれてしまう。
『何かあった』のかどうか、
自分でもよくわかっていない。
だけど、
稜佑の幼馴染の伊東くんなら
何かわかってくれるのかな。
どこまで話すかどうか一瞬考えて、
でも大体話してしまおう、
と割り切って口を開いた。
過去のトラウマから、
稜佑と距離をとって
傷つけることを言ってしまった、と。
大まかに話すと、
「そうか……」
と悲しそうに笑う彼の表情を初めて見てしまった。