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その返事は、あきらかに小さい頃からずっと聞いてきた蓮の声だった。



その時の私は、いつか頑張っていたら蓮は振り向いてくれると思ってた。



そんなはずないのに。



蓮がそばにいてくれたのは、蓮の残酷すぎるくらいの優しさだったと知って、あの時から蓮に好きと言わなくなった。


蓮から離れる準備をし始めた。

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