桜、咲く頃会いましょう。
第二夜 仲間と刀を持つこと
【桜子】


廊下を駆け回る音が騒がしい


うっすら目を開けると、天井が見えた

ん?

天井?


寝ちゃったんだ…

でも、何で布団で寝てるんだろう?


誰か掛けてくれたのかな?

そんなことを考えていると、ススーっと襖が開いた


「あ、土方さん。」

「やっと起きたか。夕餉の準備が出来たから来い。」

「はい。あの、土方さんが布団ひいてくれたんですか?」


そう聞くと、何故か眉間に皺を寄せる土方さん


「何かあったんですか?」

「あ、別に何もねえよ。そんなことはどうでもいいんだが、これからは昼間は他の幹部のところにお前を預けることにした。」

「え?何でですか?」

「俺の仕事がはかどらないからだ。それと、お前の監視もふくめてだか。」


“監視”

その言葉が胸に響いた


信用されてないってことは、分かってたけどここまで線を引かれるとは思ってなかった


「どうかしたか?」

「あ、いえ。」

「じゃ、行くぞ。しっかりついて来いよ。」



そういうとスタスタと廊下を歩いて行ってしまった


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