モノクローム


「……2時間しか経ってないし」


私はベッド脇に置いてある時計を手に取って、そう呟いた。

じっと隣ですやすやと眠る男の顔を見れば私はチッと舌打ちをした。


時間は2時半。
こんな時間に目が覚めて、それからまた寝付こうと思っても、万年不眠症の私にとっては到底無理なことだ。



こんな深夜でも、24時間営業のドラッグストアがあったっけ? と考えながら、床に散らばっている服を拾っていって、裸だった私は服を着る。


睡眠薬がもう無くなっていたから、近くのドラッグストアで買ってこようと財布を持った。

家を出る間際にベッドで呑気に眠る男の顔をチラッと見たが、「ばいばーい」と囁いて家を出た。

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