5人兄弟の王子様とたった一人のお姫様
それから、みんな順番にお風呂に入って、あたしはリビングでゆっくりしてるところ。
「あっ!そういえば…」
晴と一緒にお風呂から上がってきた蓮さんは、あたしを見るとそう言ってきた。
「あのね、ほんとに申し訳ないんだけど…」
え?どんなこと!?
家出てけ、とかないよね!?
「涼夏ちゃんの部屋の家具とか、まだ買ってないから…寝るところがないのさ。」
「あぁ、そんなこと……って、え!?」
「うん…だから、俺、晴と一緒のベッドで寝てるんだけど、そこ…くる?」
え…。一緒のベッドで寝るってこと…?
「あ、嫌だったら、俺ここのソファーで寝るから…!」
「いや、大丈夫!」
「ほんとに…?結構広いから全然寝れると思うんだけど…。」
「寧ろあたしが、ソファーで寝るよ!」
「いや、それはだめ!」
そんな言い合いが続いた。