ならばお好きにするがいい。

バニラもキャラメルも

 
「うおァァァらああああああああああああッ!避けんな取れコラァッ!」


そして例の練習試合の翌日から、鬼……じゃなかった、小田切先生による地獄のような猛特訓が始まった。


「テメェらそんなんで優勝できると思ってんのか!?あん!?」

「いや、でも先生のボールむちゃくちゃ速いし、そんなの取るなんて無理……」

「口答えすんな無理じゃねぇ!こんな球当たったくらいで人間死なねーんだよ!怖がんな!」

「いや、先生が怖い」


はっきり言って、自分たちだけでやっていた時の練習とは比べものにならないくらい、小田切先生指導のもとの練習は厳しくて過酷なものだった。


でも……。


「やった……!先生のボール取れたぜ!」

「すごいじゃん!」

「おう!任せとけって!」

「あはは!すぐ調子に乗るんだからー」


つい最近までの雰囲気からは全く想像できなかった団結力がクラスには生まれていて、先生を中心に男子も女子も、みんな楽しそうに仲良く練習に励んでいる。


そんな風景をみているだけで、もう十分嬉しいんだけど……。



「いくぜ結城。手加減無しだ」

「望むところよ。囲碁合唱部が体育祭実行委員長であるこの私に勝てると思ってか。片腹痛いわ!」

「何キャラだテメェは」



やっぱり、やるからには優勝したいもんね!



「さすが実行委員長様だな。俺相手にここまでやるたァ……お前本当に女か?」

「む。ならパンツ脱ぎましょーか?」

「そういうこと言うな」



小田切先生の練習は厳しくて苦しいけど、でも、それよりずっと楽しい気持ちと嬉しい気持ちの方が大きくて。


先生と一緒なら、絶対優勝出来るって思えるんだ。





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