愛羅武勇×総長様 Ⅱ
「大智、何そのピアス。俺の分はー?」
何だ。元気になったみたい。
いつもとテンション変わらないし。
ニコニコした顔可愛いし。
さっきまであたしと話してたのに、いつの間にか大ちゃんのところに行って、無駄な絡みを始めたみたいだ。
「美憂。」
「何ー?」
槙に話しかけられて振り向いた。
「遼さ、もう完全復活してっから。この間のことは忘れてやって。」
「うんっ、分かった」
「なーなー、俺の分のピアスはー?」
後ろから大ちゃんに抱きついているから、大ちゃんが歩くたびにつま先をガリガリいわせている。
大ちゃんの方が背が高いから、遼の足はつま先が地面についているだけだった。
でもそんなのおかまいなしに、大ちゃんは歩いていく。
「んなもんねぇよ。」
そう言われた瞬間、抱きついていた手をパッと離した。
「何で。」
「お前にピアスやる意味が分かんねぇし。」
確かに。
「そのピアス、自分で買ったのかよ?」
槙が遼と大ちゃんの会話に口を挟んだ。
あ、それ聞いちゃうんだ…
「貰った。」
「「誰に?」」
上履きに履き替えながら、2人とも同じタイミングで大ちゃんを見た。