何度でも君を・・・
「それにしても…今回は舞、ちゃんとあたしに言ってくれたね」
「え…??」
今回、って…
あたしが記憶を失くす前のこと…?
「…あっ、今回じゃなくて…えっと…なんでもない!」
…すごいわかりやすいけど…。
やっぱり、あたしは前に彼氏いたんだ…。
あたしが記憶を失くした原因って…その彼氏だったりして。
ないかなぁ…
でも、可能性はあるよね。
てか、その彼氏とあたしは、今、付き合ってるってことになってるの??
零ちゃんなら知ってるよね。
今この反応だったし…。
「ねぇ、零ちゃ…「舞~、零~ご飯できたよ!」
あたしが疑問を聞こうとしたら、お母さんの声にさえぎられた。
「ま、舞っ行こ~!」
零ちゃんはそそくさとあたしの部屋から出て行った。
…はぁ…。
聞けなかった…。
でも、あたしの彼氏“だった人”の話を聞けば、記憶を取り戻せるかもしれない。
なにか、思い当たる人はいないかな~…
う~ん…
でも、彼氏だったんなら、携帯にアドレスくらい入ってるよね…。
あ、でも、別れたんなら別か…。
あたしはしばらく考えた。
携帯…携帯…
携帯…???
「あぁっっっ!!!!」