花にアラシ
「…女ァ…?」
入って来た少女の姿を捉えた中央に座る男は、すっと目を細めた。
それを見た両サイドの男らが、まずい、と顔をしかめる。
「突然のご訪問申し訳ございません。」
緊迫した空気の中、凛、とした声が屋上に響く。
「あ?」
先ほども顔を顰めた男が、さらに不快そうに顔を顰めた。
が、少女はそれを気にもとめず、ふわりと笑みを浮かべた。
「国見 嵐(くにみらん)という方は、どなたでしょう?」
少女がそういった途端、緊迫していた空気は極度の緊張感に包まれる。
中央に座る男は至極不愉快そうに顔を顰め、少女を睨みつける。
だが、少女は全くこたえておらず、それどころか男と目が合うとまた小さく笑んだ。