すべり台〜あなたと過ごした20年〜
帰りにお母さんから「幸くん今度から麻衣と同じ幼稚園だって。」と言われた。
うれしかった。今度から幼稚園の滑り台でも一緒に遊べると思うととても嬉しかった。

そして月曜日。

「麻衣ちゃ〜ん」

「幸くん!」

幸くんが走って来た。

ニコニコしてた。

無理にではなく、心からの笑顔だった。

「一緒に行こう!」

「うん!」

私達は手を繋ぎ幼稚園に向かった。

幸は幼稚園にすぐなれて友達もたくさん出来た。

ときは流れ卒園式。

初めてあったあの日から幸のお母さんは見ない。

もう、一年前だが、来ない。

毎日幸の家に行ってるから、会ってるか会ってないかはわかる。

その時は理由がわからなかった。

意味がわかるにはまだまだ時間がかかる。
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