Bitter Sweet Kiss
「カズ君から聞いたんだけど、前のイベントのときなんてカイ君、テンション上がりすぎて失神したみたいよ」

「失神ってマジで!?」


だけどカイ君の話となると、思わず体が反応してしまう。聞き耳を立てちゃうんだ。

そして、無意識に掌でおおったのは左の頬。

あの夜のことを思いだすたびに、そこに熱を持つ。あれはやっぱりカイ君の唇……だったのかな?


「カイ君って持病があるみたい。カズ君も詳しくは知らないみたいだけど、興奮するとバタンっていっちゃうこともあるって」

「えーっ それってヤバくない?」


え……持病 ――?

それじゃあ、あの日も……病院に来ていたのはその病気のためだったのかもしれない。
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