峰岸の恋する宇宙-そら-(短編)
“アメリカ行き、驚かせたみたいだね。ごめんな”


峰岸からのメール。

あたしは、一言だけ返した。


“頑張ってね”



これ以上の言葉をかけようとすると、泣いてる自分を峰岸に悟られそうだから。


バイバイ、峰岸。


峰岸は、自分の夢だけを追い掛けて。

振り向かないで、上だけを見ていて。


行ってらっしゃいが言えるくらい、あたしはまだ大人じゃないから…これが、今のあたしの精一杯。




あたしは、峰岸のメアドを携帯から消した。
それから…自分のメアドを変更した。








春、峰岸がアメリカへ発つ頃、あたしも専門学校へと……峰岸の居ない東京へと向かった。
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