Sweet Sweet Christmas
* * *


そして今年のクリスマス。
あたしと久哉が家族になって迎える22回目のクリスマス。


「ただいまー!!」

「おかえりなさい。」

「おっ…もしかして今年からは二人っきり?」

「え?」

「梨亜と和哉の靴ないし。
…当たり?」

「…まぁ…二人とも出掛けちゃったけど…。」

「じゃあさ、俺にクリスマスプレゼントとして…。」

「?」

「おかえりなさいのちゅーしてくんね?」

「え!?」

「なんて、じょーだんじょーだん。
つーかキスは…。」


ぐいっと腕を引かれ、ちょっとバランスを崩したあたしの後頭部を久哉の右手が抱える。
そして唇に温かい感触…。


「俺からするし。」

「なっ…!!」

「まぁ、梨絵からしてくれてもいいんだけど、俺、自分からするのが好きだしなー♪」

「あたしからは無理っ!!」


久哉の『ただいま』とあたしの『おかえり』は22年間、ちゃんと続いてる。



*『ただいま』『おかえり』END*

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