完璧男子
「ねんざね。」

「え…」


 最悪……。



「お家、ここから遠い?」

「歩いて30分くらいです。」

「歩けないでしょう?」



 …たぶん…無理。



 でも歩いて帰るしかないんだから。



「大丈夫です」


 そう言って保健室から出た。




 5分も歩くと想像以上に痛む足。





 飛び降りなきゃよかったな。



 体も重いし。




 明日は土曜日だしゆっくり休もう。



「あれ? 優枝ちゃん?」


 後ろからした声に振り向く。



「えっと…」

「蓮の友達の歩夢でっす♪」



 あ……。



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