ピュアハート 2


体育館のスポットライトを操作するであろう細い通路で、手すりにもたれながら上からマコたちをじっと見る。

この細い通路にも、下の入り口付近にも生徒が一杯だ。

右隣から話し声が聞こえてきた。

「お前、誰応援してんの?」

「そりゃあ、花村に決まってんじゃん。お前は?」

「俺も。」

「何だよ、お前もかよ。」

「だって、体操部で一番上手いだろ?次の試合の優勝候補じゃん。」



へー、そうなんだ…。

もしかして、みんな体操部を見に来てるのか…?

好きだねえ。ただの練習試合みたいなもんだろ。

俺も人の事とやかく言える立場じゃないけどさ…。


ホイッスルが鳴って練習を止めると、一斉に顧問のところへ集まった。

話が終わると、まずは男子の床から始まった。


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