ピュアハート 2


食事を終えて時計を見ると9時。そろそろ帰らないと。

「もう帰るよ。マコの両親も帰るだろうし。」

「あ、うん。そうだね。じゃあ、そこまで送る。」

玄関で靴を履いていると、後ろから遠慮がちに裾を引っ張られた。

「ん?」

振り替えると俯いて、

「……何でもない。」

と言ってゆっくり裾を離した。

「マコ?顔上げて?」

俺を見たマコにそっとキスをした。

「元気出せよ。マコがそんなんじゃ気になって帰れないよ。」

「うん!またすぐ会えるもんね。今は寂しいけど大丈夫だよ。」

もう気持ちを切り替えた。この切り替えの早さは凄いな。


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