夢の魚
息苦しさを覚えて
目を開けた。
あまりの暗さに
自分は
まだ目を閉じていると思った。
そこを何と
表現すればいいのだろう
黒い。けれど 青い。
目が慣れてくると
周りは青いと気がつく。
息苦しさが
まだ続いている
大きく咳をしてみる。
口から泡が出た。
…海?
海だ。
そう思ったとたんに
周りは冷たい水になった。
凍える。全身が凍る。
声は出ない。
声の代わりに
泡が出る。
魚、みたいだ。
そういえば、
この海に魚はいない。
