初恋は前途多難! ~朗らか社会人とメイド女子高生 【1:出会い編】
検査室と描かれたプレートが掲げられている部屋。
そこでまずあたしは血圧を測ってもらって、採血をする。
毎回のことで慣れているけど――ちくんとする痛みは好きじゃない。
いつも通りに採血を済ませると、採血したあとの腕をアルコール脱脂綿でもみながら、再び待合室に戻る。
10分ほどでまた呼ばれ、今度は中待合室と呼ばれる場所に通された。
中待合室は、診察の順番が近い人が待つ場所で、待合室とは戸で仕切られ、もう1つ戸で仕切られている診察室の目の前にある椅子で待つ。
ここに来るまでに間に止血が出来たから、脱脂綿を近くのゴミ箱へと捨てる。
中待合室に入って程なくしてから、目の前の診察室のドアが開いて看護士さんに名前を呼ばれ、中に入って行く。
「はい、こんにちは。姫島さん」
もうすっかりと知り合いになったあたしの担当のお医者様。
「よろしくお願いいたします」
ぺこりと会釈して丸椅子に腰掛ける。
あたしの担当医は初老の男性で、撫で付けたような七三の白髪混じりの頭に、いかにもお医者様、っていうような厳しい表情をしている。
四角い眼鏡を押し上げながら、さっきあたしが採決した血液の結果が書かれた用紙を見て眉を寄せ、呟く。
「――うん、いつも通りだね」
それは、あたしの調子がよくなっていない、という言葉だった。
そこでまずあたしは血圧を測ってもらって、採血をする。
毎回のことで慣れているけど――ちくんとする痛みは好きじゃない。
いつも通りに採血を済ませると、採血したあとの腕をアルコール脱脂綿でもみながら、再び待合室に戻る。
10分ほどでまた呼ばれ、今度は中待合室と呼ばれる場所に通された。
中待合室は、診察の順番が近い人が待つ場所で、待合室とは戸で仕切られ、もう1つ戸で仕切られている診察室の目の前にある椅子で待つ。
ここに来るまでに間に止血が出来たから、脱脂綿を近くのゴミ箱へと捨てる。
中待合室に入って程なくしてから、目の前の診察室のドアが開いて看護士さんに名前を呼ばれ、中に入って行く。
「はい、こんにちは。姫島さん」
もうすっかりと知り合いになったあたしの担当のお医者様。
「よろしくお願いいたします」
ぺこりと会釈して丸椅子に腰掛ける。
あたしの担当医は初老の男性で、撫で付けたような七三の白髪混じりの頭に、いかにもお医者様、っていうような厳しい表情をしている。
四角い眼鏡を押し上げながら、さっきあたしが採決した血液の結果が書かれた用紙を見て眉を寄せ、呟く。
「――うん、いつも通りだね」
それは、あたしの調子がよくなっていない、という言葉だった。