初恋は前途多難! ~朗らか社会人とメイド女子高生 【1:出会い編】
「あ――ごめんね。長く引き止めちゃって」
あたしがバイト前だったってことに気がついてくれたシンさんは、申し訳なさそうに謝ってくれた。
「仕事前に引きとめちゃって……」
「いいえ。私もすっきり出来ましたから」
昨日のシンさんの悲しそうな顔、やっぱりずっと心の中で引っかかっていたのは事実だから。
にっこりと笑ってそういうと、あたしは、
「――あ、そうだ」
ふ、と思い出して、バッグの中からさっき買った缶コーヒーを取り出す。
「これ――さっき買ったんですけど……」
まだ熱いくらいの温度を保っているそれをシンさんの目の前に持ってくると、
「よければ、飲んでください」
無意識でその手をとり、缶コーヒーを押し付けるように手渡してしまった。
シンさんの手を取って缶コーヒーを押し付けたところで、はっとなって慌ててコーヒーを握らせたシンさんの手を放す。
やだ――勢いで手を握っちゃうなんて……
「ご、ごごごっ……ごめんなさいっ!」
そう思ったら急にすっごく恥ずかしくなってきて、あたしはそのまま、逃げるようにしてお店の勝手口に飛びつき、中へと飛び込んでいった。
あたしがバイト前だったってことに気がついてくれたシンさんは、申し訳なさそうに謝ってくれた。
「仕事前に引きとめちゃって……」
「いいえ。私もすっきり出来ましたから」
昨日のシンさんの悲しそうな顔、やっぱりずっと心の中で引っかかっていたのは事実だから。
にっこりと笑ってそういうと、あたしは、
「――あ、そうだ」
ふ、と思い出して、バッグの中からさっき買った缶コーヒーを取り出す。
「これ――さっき買ったんですけど……」
まだ熱いくらいの温度を保っているそれをシンさんの目の前に持ってくると、
「よければ、飲んでください」
無意識でその手をとり、缶コーヒーを押し付けるように手渡してしまった。
シンさんの手を取って缶コーヒーを押し付けたところで、はっとなって慌ててコーヒーを握らせたシンさんの手を放す。
やだ――勢いで手を握っちゃうなんて……
「ご、ごごごっ……ごめんなさいっ!」
そう思ったら急にすっごく恥ずかしくなってきて、あたしはそのまま、逃げるようにしてお店の勝手口に飛びつき、中へと飛び込んでいった。