月光レプリカ -不完全な、ふたつの-

3-2 トパーズ

 冬海との時間は、愛おしい。

 すごくたくさんメールのやり取りをするとか、長電話をたくさんするとか、そういうのはしていない。電話してれば「会うか」って言う。それが休みだったらもちろん出かけて行くし、そうじゃなければ「明日学校で会えるし」って。それが嬉しかったし楽しかった。

 冬海との毎日は、とても暖かくて心地よい。

 中尾先輩のことだけが気がかり。拒絶されてしまって、どうしたらいいか分からなくなってしまって。

 冬海には中尾先輩がまだ怒っている事を伝えて、「ちゃんと話を聞いてくれる時が来たら良いな」って話した。それに対して、彼はそうだねともなんとも言わなかったけど。冬海はどう思っているだろう。

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