キスフレンド【完】

「俺と姫は海斗が思うような仲じゃないよ」


「お前さ、あの子ってこの学校のアイドル的存在だぜ?全学年の男を敵に回すようなことすんなよ」


「だから、そういうんじゃないって」


「へぇ……。で、あの子とはもうヤッたのか?」


「だからさ、ヤッてない。ヤラない。ヤレない」


「何だそれ。お前にヤレない女はいないだろ?」


海斗は唇をとがらせながら俺を睨む。


ったく。海人は俺を一体何だと思ってるんだ。



「だから、俺は姫とはヤレないの」


「ハァ?なんで」


「……――大切だから」


「は?」


そう答えた瞬間、海斗は目を見開いた。

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