キスフレンド【完】
【紫苑side】


「……――くん」


「ん……」


「紫苑君、こんなところで寝てたら風邪ひくわよ?」


体を揺すられて、夢の世界から現実に引き戻される。


「……――朝?」


薄らと開けた目に眩しい光が差し込み、思わず顔を歪める。


「朝じゃなくてもうお昼。紫苑君、何度起こしても起きないんだもの」


そうか。もう昼か。


どうりで……――。


「……――昼!?」


ガバッと起きあがって時計を確認すると、確かに針は12時をさしていて。


「ありえない……」


髪をクシャクシャとかき回してため息をつく。
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