優しい風〜隠れ美少女の初恋〜【完】
教室の前で、目配せをして別れて、私は教室に入る。
友達が1人しか居ない私は、自分の席の前に座る片桐葵衣ーカタギリアオイーに、「おはよう」と声を掛けた。
葵衣はかなりの美人。
モデルに何度もスカウトされて居て、基槻の彼女にピッタリだと騒がれた事もある。
葵衣も……基槻を気に入ってるし…。
夜中に報告しようとしたけど、言えなかったのは、その事があるからだ。
葵衣は前から私が基槻を好きだった事は知らない。
「おはよう!って…、遊、顔色が悪いわよ?」
「そう?まぁ、寒気はしてる」
私は鞄を机の横に掛けて、廊下側の席の一番後ろの特権だろうか。
開いた扉の隙間から、友達と何か話して居る基槻を見つめた。